痛くないインフルエンザ検査「Nodoca(ノドカ)」とは?AI時代の咽頭画像解析による新しい診断サポート|千種区の内科・美容皮膚科|ちぐさ内科クリニック覚王山

〒464-0821 愛知県名古屋市千種区末盛通1丁目17 el sol 覚王山 4F

トピックス TOPICS

覚王山駅徒歩10秒

〒464-0821
愛知県名古屋市千種区末盛通1丁目17
el sol 覚王山 4F

痛くないインフルエンザ検査「Nodoca(ノドカ)」とは?AI時代の咽頭画像解析による新しい診断サポート

 


毎年冬になるとインフルエンザの流行が話題になりますが、現在一般的に行われている 鼻咽頭ぬぐい液を用いた抗原検査(いわゆる綿棒の検査) は、鼻の奥に綿棒を挿入する必要があり、痛みや不快感が苦手で受診をためらう方も少なくありません。


そこで近年注目されているのが、AIを活用した 「Nodoca(ノドカ)」 です。
Nodoca は のど(咽頭)を撮影するだけで AI がインフルエンザ感染の可能性を判定する 新しい検査支援技術で、痛みがほとんどない点が大きな特徴です。


当院では開院当初より Nodoca を導入しており、痛みの少ない検査を希望される患者さまや、小児、検査が苦手な方から多くご相談をいただいています。


テレビやSNSでも取り上げられた影響のためか、ここ最近は「痛くないインフルエンザ検査を受けたい」という声がさらに増えており、実際に利用希望が急増しています。

本稿では、Nodocaとは何か、その仕組み・利点・注意点をわかりやすく解説します。

 

1.Nodoca とは? — AIで咽頭画像を解析



Nodoca(ノドカ)は、厚生労働省が定める 「新医療機器」 として承認された AI搭載インフルエンザ検査医療機器 で、日本で初めてAI診断支援を承認された例の一つです。

■ 仕組み

Nodoca は次のように判定を行います:

  1. 専用の咽頭撮影機器 で喉の奥の画像を撮影

  2. 咽頭画像+問診情報(体温・症状) をAIが解析

  3. インフルエンザ感染の可能性(あり/なし) を判定

→ AIモデルが インフルエンザに特徴的な咽頭所見 を抽出し、総合的に評価します。



■ 痛みが少ない理由

Nodoca は鼻に綿棒を入れないため、

  • 侵襲が少ない

  • 咳反射が起こりにくい

  • 小児も受けやすい

治験評価では 平均痛みスコア 0.8 と報告されており、不快感の少なさが明確です。




2.Nodoca の利点 — いつ・誰に向いているか


■ ① 発症直後から検査可能

抗原検査は発熱後 6–12 時間以内では感度が低下しますが、Nodocaは 発症直後から評価が可能
発熱したばかりの段階で受診される方には大きなメリットです。



■ ② 小児や痛みに敏感な方にも優しい

撮影は数秒で終わり、痛みがほぼありません。
そのため以下の方に特に適しています:

  • 小児

  • 検査が苦手な大人

  • 嘔吐反射が強い方

  • 高齢者



■ ③ 検査結果が速い

撮影後 数秒〜十数秒 で解析され、その場で結果をお伝えできます。
受診動線がスムーズになり、混雑時にも有効です。




3.Nodoca の診断精度と限界


■ インフルエンザ感染の「可能性評価」

Nodocaの判定は「診断」ではなく 可能性評価(probability) です。
実データでは:

  • 感度:約 76.0%

  • 特異度:約 88.1%

という性能が報告されています。

症状や流行状況と合わせて総合的に判断します。



■ 型(A/B型)の判定はできない

Nodoca は 陽性/陰性の可能性 を示すだけで、
A型かB型かの判別はできません。

 




4.オプション機能:新型コロナのスクリーニング


最新の Nodoca では、

  • 咽頭画像

  • 問診データ

を組み合わせた 新型コロナ感染のスクリーニング(参考所見) も可能です。

ただしこれは 正式な診断ではありません
臨床症状や他の診察結果などと併せて医師が総合的に判断します。


 

👍 向いている方

  • 鼻の綿棒検査が苦手な方

  • 痛みの少ない検査を希望する方

  • 発症直後に原因を知りたい方

  • 小児・高齢者

  • 嘔吐反射が強い方



⚠️ 慎重な判断が必要な方

  • 6歳未満(十分な有効性データがないため)
  • 症状が重く、より詳細な検査が必要な方
  • 咽頭撮影が難しい場合



5.当院での Nodoca検査の流れ

  1. 問診・診察

  2. 咽頭カメラで撮影(痛みなし)

  3. AI解析(数秒〜十数秒)

  4. 結果を参考に総合的に診断し治療方針を決定

 




■ まとめ:痛みに配慮した“早期評価”の新しい選択肢




Nodoca(ノドカ)は、

  • 痛みの少ない咽頭画像撮影

  • AIによる高速解析

  • 発症直後でも評価可能


というメリットを持つ新しい検査支援機器です。

一方で、
確定診断には他の検査が必要な場合がある
点も理解して選択することが大切です。


 

痛みの少ないインフルエンザ検査「Nodoca」は、症状の早期把握と安心した受診につながる新しい選択肢です。検査の適応や結果の解釈については、診察時にお気軽にご相談ください。

 

ちぐさ内科クリニック覚王山 
内科/美容内科/美容皮膚科

内科医 美容皮膚科医 近藤千種



近藤院長の経歴はこちら

 

_________________________________________

千種区の発熱外来なら【ちぐさ内科クリニック覚王山】

CHIGUSA CLINIC KAKUOZAN

覚王山駅2番出口すぐ

院長 近藤千種 @chigusakondo_mrsjapan

火〜金曜:9時30分〜12時30分 14時30分〜19時00分(最終受付18時)

日曜  :9時30分〜17時(最終受付16時半)