
インフルエンザにかかったら、ワクチンはもう打たなくていいの?
~よくある質問に、医師がわかりやすくお答えします~
今年の冬は流行が早め。
「もうインフルエンザにかかったから、ワクチンは打たなくていいですよね?」
最近、そんなご質問をよくいただきます。
確かに一度かかると「もう大丈夫」と思ってしまいがちですが、実はそうとも言い切れません。
感染した後でも、ワクチンを打つ意味がしっかりある のです。
どうしてまたかかるの?
インフルエンザウイルスには、A型・B型など複数の種類があります。
一度かかったとしても、それはその年に流行している「ひとつの型」に対する免疫がついただけ。
同じシーズン中でも別の型が流行することがあり、実際に「A型にかかったあとにB型に感染した」という方も珍しくありません。
つまり、「一度かかった=すべてのインフルエンザに免疫がついた」わけではない のです。
ワクチンの目的は「重症化を防ぐこと」
インフルエンザワクチンの目的は、「かからないようにする」よりも「重くならないようにする」ことにあります。
厚生労働省やCDC(米国疾病対策センター)も、ワクチンには発症や重症化、肺炎などの合併症を減らす効果があるとしています。
たとえ感染した経験があっても、
「次に別の型にかかったときに症状が軽くすむ」
そのための備えとして、ワクチン接種は有効です。
接種のタイミングは?
体調が回復し、発熱や倦怠感がなくなってから 1~2週間ほどあけて接種 するのが目安です。
発熱や強いだるさが残っているうちは、体がウイルスからの回復に集中している状態。
十分に元気を取り戻してからのほうが、副反応も少なく、しっかり免疫をつくれます。
ワクチンの効果(抗体)が十分にできるまでには およそ2週間 かかります。
ですので、流行が続いている時期であれば「今からでも遅くない」場合が多いです。
注意しておきたいこと
- 体調が悪いときは無理に打たないこと。
- ワクチンを打っても「かからない」わけではありません。
- 接種後も手洗い・うがい・マスクなど、日常の感染対策は続けましょう。
副反応としては、注射した部分の赤みや痛み、軽い発熱や倦怠感などが出ることがありますが、通常は数日でおさまります。
こんな方は特に接種を検討しましょう
- 高齢の方、基礎疾患(心臓・肺・糖尿病など)のある方
- 小さなお子さんや受験を控えた学生さんがいるご家庭
- 医療・教育・接客など、人と接する機会が多い方
これらの方は、重症化リスクを下げるためにも「感染後であってもワクチン接種を検討する価値」が高いと考えられます。
よくある質問
Q1. 罹った後にワクチンを打っても意味がありますか?
→ はい、あります。別の型に備えること、そして重症化を防ぐために有効です。
Q2. どれくらい間を空ければいいですか?
→ 発熱や全身症状が落ち着いてから、1~2週間が目安です。
Q3. すでに流行が始まっているのに今から打つのは遅くないですか?
→ 遅くても、打たないよりは良いとされています。抗体がつくまで2週間ほどかかりますので、体調が良ければ早めの接種がおすすめです。
まとめ
インフルエンザにかかった後でも、ワクチン接種は無駄ではありません。
むしろ「別の型への備え」や「重症化の予防」として、体調が整っていれば接種を考える価値があります。
感染が落ち着いたタイミングで、かかりつけ医と相談しながら判断していきましょう。
当院でも、体調や免疫状態を確認しながら、安全なタイミングでのワクチン接種を行っています。お気軽にご相談ください。
📋 この記事のまとめポイント
- 一度かかっても、別の型に感染する可能性がある
- ワクチンの目的は「重症化を防ぐ」こと
- 回復後1~2週間あけての接種が目安
- 流行中でも、打たないより打った方が予防効果は高い
ちぐさ内科クリニック覚王山
内科/美容内科/美容皮膚科
内科医 美容皮膚科医 近藤千種

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